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2010年6月16日 (水)

書籍「13の理由(Thirteen Reasons Why)」

【あらすじ】
クレイはある日、カセットテープを受け取る。そこには2週間前に自殺した同級生ハンナの声が録音されていた。テープのハンナは自分が自殺した理由について淡々と語り始める。

【感想】
以前、仕事でコメディやコワい話に接しているなか、ガマンできずに読み始めてしまい、気がつけば6~7時間ぶっ通しで読んだ1冊。翻訳やライターの仕事が入っているときは、なるべく同じジャンルの作品に触れていたいので遠ざけていたのですが……。結局、チラ見のつもりが、ガン見状態に……。
 とてもいい作品でした。えっとですね、イメージで言うと心のなかで粉雪が降り積もってひんやりとする感じ。でも、その「ひんやり」がイヤじゃない。冷えて手がかじかむとか、氷で指先を切っちゃうとか、そういうマイナスの印象がないんです。これ、映画にならないかなあ。
 ジワジワ心に染み込みます。物語はある十代の少女の自殺を扱っていてテーマとしてはとても重たいのですが、読んだあとに気分が滅入らない。そこがこの本の最大の魅力です。
 原作の素晴らしさを、素晴らしい翻訳が見事に再現していました。翻訳調はどこにもなく、ひたすら丁寧で読後感もさわやか。原文の描写を丁寧に拾いながら出過ぎず寄り添ってる感じがとてもステキ。翻訳ってこういうことだよな~。登場人物の仕草や動作、建物の位置関係など訳しづらそうな箇所にしっかり向き合っているのが伝わります。自然な日本語にしていくことの大切さを感じました。

※my short review in English is here.

●13の理由はこちらから(Thirteen Reasons Why)(講談社)
●さかなさんによる素晴らしいレビューはこちらから
※このレビューを読んで、たまらず本を読み始めてしまったのでした。

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