●宝塚 雪組公演「シルバー・ローズ・クロニクル」
(※2007年10月 DVDで鑑賞)
【主要キャスト】
主演 彩吹真央(エリオット・ジョーンズ/アラン・ジョーンズ)
大月さゆ(アナベル・クレム)
鳳稀かなめ(クリストファー・クレム)
緒月遠麻(ヴァン・ヘルシング)
磯野千尋(テリー・モートン)
【あらすじ】
1900年代初頭、詩人のアラン・ジョーンズは銀髪の女性と恋に落ちる。だが彼女はヴァンパイアだった。
それから50年後――。アランは他界し彼の直系は孫のエリオットのみとなった。エリオットは内気な青年で、シルバー・ローズ製薬という会社に勤務している。彼の趣味は怪奇映画を鑑賞すること。理想の女性は古いヴァンパイア映画のヒロイン、ローズだった。
ある日、エリオットの家の隣に銀髪の兄妹が引っ越してくる。なんと妹のアナベルは、ヴァンパイア映画のローズにそっくりだった……。
【感想】
(※一部ネタバレを含みます)
私は宝塚のファンではない。「宝塚」と聞いて思い浮かぶのは「ベルばら」と、鳳蘭さん、大地真央さん、黒木瞳さん、涼風真世さんくらい(ふ、古すぎる……)。でも一度、絢爛豪華な宝塚の舞台をナマで見てみたいと思っており、昨年の夏ついにその願いが叶った。
初めてナマで見た宝塚は「シークレットハンター/ネオ・ダンディズム!Ⅱ」。そして大いに落胆した。映画「ローマの休日」と「ルパン三世 カリオストロの城」を混ぜたような、オリジナリティを感じない物語に唖然としたし、後ろの列に座っていた70代と思しきご婦人方による、ひっきりなしの感想トークにも辟易とした。正直「宝塚はもういいよ」とさえ思った。だから今作も、あまり期待をしていなかった。
しかし! 「シルバー・ローズ・クロニクル」はすごく良かった。純粋に楽しめた。再演するなら見に行きたい。
彩吹真央さん。歌がお上手だとは聞いていたが思った以上で感動した。単に技術的に上手いというのとは違うから心に響くんだよね、きっと。素晴らしいです、彩吹さん。
演出もストーリーも新鮮でよかった。歌やダンスはもちろんのこと、ボケとツッコミを含めたコミカルな掛け合い、エリオットがダサ男からイケメンに変身するシーン、男役に猫なで声でセリフを言わせる演出など、思わぬ見所が満載なのだ。
特によかったのはラスト。宝塚と言えば、主役は誰よりも大きな羽根飾りを背負い最後に階段を下りてくる……と宝塚シロウトの私は勝手に考えている。だって、大きな羽根飾りが主役の証でしょ? ……と思っていたら彩吹さんの場合は予想外の演出だった。何と自転車に乗って舞台の袖から登場したのだ。好きです、こういうの。
ところでDVDには特典映像として稽古の様子が収録されている。本番の舞台では衣装に隠れて見えないのだが、皆さん細い。肩の筋肉が盛り上がり、肘の関節までは枝のようにまっすぐな腕。贅肉のない少年体型。不惑オバサンにとっては、とてつもなく羨ましい。このシーンを見て、ダイエットを決意した人、結構いるんじゃないかな。あ、それは私でした。
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